変形性股関節症(54歳 女性 主婦)

★来院時の症状★
2日前にジムでエアロバイクに乗った後から、右足に痛みが出て歩きにくくなる。
今日は右の殿部から股関節、大腿外側に痛みを感じ、足が上げにくい状態。
歩き過ぎると痛くなるため、長く歩くときは杖を使っている。
横向きでは痛くて眠れないため、寝返りがしづらい。
整形外科では20年前から右の変形性股関節症と診断を受け、人工関節はまだいいだろうということで、現在も半年毎に検査を受けている。

★施術後の様子★
初回施術後、体全体が軽くなり足も少し上がるようになった。
4回目の施術後は横向きでも眠れるようになった。
現在は長時間歩いたりすると少し痛みは出るが、痛みによる生活上の支障は少なくなってきた。
人工関節の手術はできるだけしたくないということで、月2回ペースでメンテナンス継続中。

★施術内容と経過(抜粋)★

【初見】
脚長差が3㎝ほどあり、体が跛行(上下の揺れ)をしている。
右の股関節の外転(足を外に広げる)と屈曲(大腿をお腹の方に動かす)制限が強い。
右の股関節周りの筋肉と大腿四頭筋(太ももの前)、腸腰筋(骨盤内のインナーマッスル)に拘縮が認められる。
痛みを改善させるためにこれらの筋肉をじっくりと緩めることに重点を置く。

【施術内容】

★1回目:
殿部と下肢を中心に硬くなった筋肉を緩めていくが、肩こりもあるため上半身の筋肉もケアしていく。
右股関節周りの深層筋と腸腰筋もじっくりと緩める。
術後は体全体が軽くなり、足も少し上がるようになった。

★2回目(7日後):
右足の痛みは少し弱まったが、歩くと太ももと股関節に痛みが出る。
施術内容は前回と同じ。
週末から2週間北海道に旅行に行くという事で歩き過ぎないように説明。

★3回目(38日後):
1ヶ月以上空いてしまったが、右の足、股関節の痛みはひどくはなっていない。
施術内容は前回と同じ。
右の大腿外側の張りが強いため重点的に緩める。

★4回目(12日後):
右足、右股関節の痛みは少し感じるぐらいでほとんど支障はなくなってきた。
施術内容は前回と同じ。

★5回目(6日後):
右足、右股関節の痛みは歩くことが多いとやはり出るが、日常生活では支障なし。
横向きで寝ると痛かったのが、横向きでも眠れるようになった。
施術内容は前回と同じ。

【評価・コメント】
変形性股関節症は股関節軟骨が磨り減ってしまうことによって起こります。
日本では先天性股関節脱臼や先天性臼蓋形成不全などの股関節の作りに問題がある人に多く発症し、30~40代以上の女性に多い病気です。

股関節周りの筋肉や関節が拘縮して痛みが出ることが多いので、ポイントになる筋肉を十分緩めることが痛みを軽減する最善策になります。
特に深層筋をじっくり緩めることによって楽になる方が多いです。

進行予防としては股関節に大きな負荷がかからないように殿部の筋肉を鍛えたり、体重をコントロールすることが大切です。

杖の利用は股関節への負荷を少なくするためには有効ですが、使いすぎると周りの筋肉も衰えてしまうので、長く歩くときだけとかの考慮が必要です。

大原カイロプラクティック 岡山野田整体院